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2021.09.15
- 労働行政の動向
- 実務シリーズ
脳・心臓疾患の労災認定基準が改正されました

9月14日、厚生労働省は働き方の多様化や職場環境の変化を踏まえて、脳・心臓疾患の労災認定基準を約20年ぶりに改正すると発表しました。9月15日から施行されます。
認定基準改正の主要点は以下の通りです。
1.長期間の過重業務の評価に当たり、労働時間と労働時間以外の負荷要因を総合評価して労災認定することを明確化
2.長期間の過重業務、短期間の過重業務の労働時間以外の負荷要因を見直し
3.短期間の過重業務、異常な出来事の業務と発症との関連性が強いと判断できる場合を明確化
4.対象疾病に「重篤な心不全」を追加
全体像は以下の通りです。

実務上の留意点を考えると
1.単月100時間あるいは2~6か月平均で月80時間超という、これまでの労災認定の際の時間外労働時間の基準は引き続き重要労務管理上の指針ではありますが、これにとらわれすぎないことです。要は個々の労度実態の把握に努めるという労務管理、健康保全の原則を大事にしましょう。
その点では、人事部門単独でこれを管理するのではなく、現場のマネージャーひとりひとりも共通の問題意識を持ち、マネージャーが異変に気付くあるいは異変を察知し、人事部門に速やかに相談する体制を構築することが大切です。産業医との連携も忘れてはなりません。
2.また厚生労働省発表資料(上記「資料1」)で特に筆者が関心を抱いたのは、勤務間インターバルという特定の労働時間制度が例示されている点です。実は最近の厚生労働省の労働時間に関連するメッセージでは、この勤務間インターバルを例示として用いることが目立ちます。
視点を広げて、在宅勤務等労働時間の弾力化が今後もますます進んでいくという傾向を踏まえれば、1日の仕事の終了後から翌日の仕事の開始までの休憩の取り方、疲労を確実に回復させることを考えると、各企業とも勤務間インターバル制度については、もっと積極的に検討すべきテーマではないかとPMPでは考えています。
詳細は厚生労働省ホームページ報道発表 脳・心臓疾患の労災認定基準を改正しました をご参照ください。
以 上
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