PMP Premium News
2024.02.16
- 労働行政の動向
- 実務シリーズ
派遣会社の現状 ‐ 厚生労働省の分析結果から

派遣会社の現状について、厚生労働省が2022年6月1日現在、労働者派遣事業報告書を提出した約4.3万事業所から、400事業所を企業規模別に無作為抽出し、現状を分析したレポートが出てきました。
派遣法が定める派遣労働者の同一労働同一賃金には、派遣先の社員の労働条件との同一性による派遣先均等・均衡方式と派遣会社内の同一性とする労使協定方式の2つがありますが、下図のように、圧倒的に労使協定方式であることが分かります。( )内は前年度結果ですので、ほぼ9割が労使協定方式となっているとの理解で宜しいと思います。

注目したのは通勤手当支給方式です。実費支給が増加しています。前年度比、大幅減は合算による支給。この実態が不明なので確たることは言えませんが、派遣社員を活用されている各社からは、派遣会社が毎年、一斉に同一労働同一賃金対応を背景とする派遣労働者人件費増を理由に派遣料金の値上げの申し出があるというお話を伺っています。そう言えば、昨年JR東日本はじめ、鉄道各社は運賃や通勤定期を値上げしています。これも派遣料金値上げの理由となる可能性もあるかもしれません。

派遣社員の退職金の適用は以下の通りです。前払い/合算方式が半数以上は変わりありません。

これも派遣料金に影響がありそうな派遣労働者賃金の改善状況ですが、前年度との大きな違いは観察されませんでした。


最後に、基準値0年の賃金の記載状況を分析。筆者の関心を引いたのいは、職業安定業務の同じく基準値0年の求人賃金との比較(下表)では、一般賃金との差額の平均値欄です。
この賃金表は、労使協定方式の派遣会社では押しなべて厚生労働省が提供するデータに添って作成されているといえます。
またこの賃金表は、実際に派遣会社が派遣労働者に支払う賃金額ではないとされていますが、派遣労働者の時給を決定する際の一つの根拠となることは間違いありません。
そうなると、「一般事務」や「事務用機器の操作」は直接雇用の求人票賃金額より派遣社員の賃金表が高いことになりますね。

以 上
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