PMP Premium News
2020.03.25
- 労働行政の動向
在宅勤務の勧め

新型コロナウイルス対応で、各社、大変な時期であると思います。
人事としても、今ある危機をどう乗り越えるかが最優先課題ですね。とは言えこんな時期だからこそ、経営者や人事の責任者の皆さんは、明日に向かっての事業計画もぜひ練ってください。
例えば、急遽導入や適用拡大に踏み切った在宅勤務制度についての今後の展開について考えてみてはいかがでしょうか? 企業の将来に大きな影響を与えるテーマとなるはずです。
以下のように整理しました。
1.労務行政研究所が3月17日付で、人事を中心とした476社の調査結果によれば、新型コロナウイルス感染防止のため、テレワークを新たに導入した企業は全体の46%、従来の在宅勤務の適用を拡大した企業が39%との事です。実に85%もの企業が新型コロナウィルス対応として在宅勤務を活用しているという結果です。
2.在宅勤務を今回の臨時の緊急対応で済ませるのか? これを機に本格稼働にまで踏み込むのか? 是非とも検討していただきたいと思います。
3.社員皆が出勤し、同じ場所で一緒に働く事に価値があると考える経営者は多いようです。これは日本企業だけの特徴ではなく、欧米の大手企業でも社員が同じ就労の場所に集まる事にValueありとする企業は珍しくありません。
4.一方で、働く側からすれば、在宅勤務は就労を決める際の大きな要因の一つとなります。日本の労働市場は今後も売り手市場が続きます。特に優秀な若手の採用にはどの会社も苦労するはずです。在宅勤務が採用戦線に有利に働くのであれば、これを活用すべきと思います。
5.PMPで、最も遠いコンサルタントはシドニーに住んでいますが、そう簡単には見つからない優秀な人です。PMPが採用に際して、日本国内とか、都内近郊に限るというような拘りがあれば、到底得られない人材です。在宅勤務は優秀な戦力の確保に繋がります。
6.在宅勤務は、通勤をハンディキャップとせざるを得ない人の採用に繋がります。障がい者雇用に成功している企業のお話を伺いましたが、在宅勤務をフルに活用されていました。この経験は、高齢者の活用にも繋がります。筆者自身も日ごとに痛切に感じますが、加齢に伴い通勤の苦痛は増します。
7.よくある話ですが、在宅勤務は、育児や介護の事情を抱える社員には便利な働き方となります。
8.在宅勤務制度がなければ当たり前のように通勤する社員にとっても在宅勤務を歓迎すべき制度と捉える人は多いようです。
9.しかしながら、在宅勤務制度の中途半端な導入は非効率です。企業にとっては、通勤し、就労の場所を同じくする社員の方が便利なはずです。中途半端に在宅勤務を導入したり、育児や介護などの事情のある場合のみ在宅勤務を許容する程度では、結局在宅勤務は手間がかかるというような結論に陥ります。かたや、望めばフルに在宅勤務を許す企業では、普通に通勤し会社で働く社員と同じ労働生産性の実現を目指します。このためのノウハウの蓄積が必要ではないかと考えます。
在宅勤務における生産性向上のための創意工夫は、日本では、今は、まだ早い者勝ちの状況のようです。
今ある危機に対応しながらも、企業の明日への布石の準備として在宅勤務を再検証してみませんか?
以 上
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