PMP Premium News
2023.03.09
- 実務シリーズ
アメリカ – テレワークの新しい動き!?

2023年、日本でも5月には新型コロナの感染法上の位置づけが2類から5類に変更されることが予定されており、これに先立つ今月13日からマスク着用のルールも個人の判断が基本と変わることになります。

注:英語版のマスクルールを見つけましたのでご紹介しておきます
このように今やPostコロナの新しい日常を迎えつつあります。
そこで、日本より先にPostコロナを迎えたアメリカの働き方をチェックしてみました。
なお日本のテレワーク、欧米ではリモートワークといわれています。
さて、2023年になり、アメリカの大手企業の中には、リモートワークの時計の針を戻し、従業員が職場で過ごす時間を増やすことを求めているところも出始めているような気がします。
昨年6月、テスラ社のイーロン・マスク氏が、No more Remote Workingという標題で、“office must be a main Tesla Office, not a remote branch office”と社内に向けて発信しました。当時は“あの”イーロン・マスク氏ということもあり特殊なケースとしてとらえられていたようですが、昨年後半からやや様相が変わってきたように思います。
23年に入り、例えば、ディズニー社は3月から週4日の出勤の指示を全社員に向けて発しました。
「今こそオフィスへ戻る時だ。失われた真の人間的つながりを取り戻そう」とは、1月から週3日のオフィス出勤を開始するにあたってのスターバックスCEOハワード・シュルツ氏の言葉です。
LinkedInは1月に、昨年22年3月には、求人票の20%以上がリモートワークだったのが、11月にその割合は14%に低下しているという調査結果を発表しています。
リモートワークの中心であるIT企業の中にも、グーグルやマイクロソフトなどのように、一部に対してですが、週3日から週4日のオフィスへの出勤を模索する動きが観察されます。
この出勤回帰の動きは、“職場で同僚と一緒にいることで刺激される創造性や成長機会”を再認識した結果であると言われています。
しかしながら、一方で、働く側からは依然としてリモートワークを求める声は大きく、ある調査によれば、リモートワークが認められない場合その会社を退職すると回答した社員は32%、という結果でした。
アメリカの今の状況を見ると、2019年のパンデミック前の状態に単純に戻るのではなく、出勤とリモートワークを組み合わせたハイブリッド型の新しい働き方に向かっているというのが正確な分析であるように思えます。
オフィス回帰の指示をした企業でも、柔軟性を欠く一律のリモートワーク廃止の動きはなく、同時にリモートワークの継続も申請あれば認めるような柔軟な対応となっています。
企業が目指すべきは、オフィス回帰かリモートワーク継続かといういずれかの選択に限定するのではなく、わが社にとっていかに効率的で生産性の高い労働力を創出していくかが、新しい働き方を決める上での出発点のようです。
その際、リモートワークの利点である、①長い通勤時間の解消 に加えて、②育児など家族と過ごす時間を増やすことができる といった会社で働く社員の個人としての充実したLife Styleの形成を会社が支援するという面も忘れてはなりません。狭い意味の労働効率の議論だけで本件の結論を出してはならないと思います。
さらには、人出不足の労働市場にあってはリモートワークを十分に可能にするだけの柔軟なハイブリッド型の働き方の仕組みが厳しい採用戦線での競争優位を持つということも考慮すべき重要な点となります。
いつどこで仕事をするのか ということを再点検して、Postコロナの新しい働き方を追求していただきたいと願っています。
以 上
関連記事(同一カテゴリの最新記事)
-

-
2026.07.17
- 労働法改正
- 実務シリーズ
同一労働・同一賃金関連 パートタイム・有期雇用労働者に関するルールの変更が2026年10月1日から施行されます。
同一労働同一賃金関連で、パートタイム・有期雇用労働法施行規則が改正され、これに伴い新しい告示も発せられました。全体像は、厚生労働省が取り纏めた 以下の2ページの資料 になります。 …
-

-
2026.07.16
- 労働法改正
- 実務シリーズ
8月1日から、産業医の辞任等に関する報告が義務化
これまで、常時50人以上の労働者を使用する事業場は、産業医を選任した場合、その旨を報告する必要があるとされていましたが、この規定が改正され、令和8年8月1日以降、選任の場合に加え、…
-

-
2026.07.10
- 労働行政の動向
- 実務シリーズ
最低賃金 – 発効日を操作し負担軽減ですか?!
毎年都道府県別に決定されている最低賃金ですが、決定された最低賃金がいつから発効するのか?は、① 法定発効と ② 指定日発効の2種類が定められています。賃金法第14条第2項では、「公…
-

-
2026.06.24
- 労働行政の動向
- 実務シリーズ
最近の労災請求は、精神障害、また50歳以上の脳・心臓疾患が増加 – 厚生労働省 過労死等防止対策推進協議会の議論から
※ 本記事の図表はいずれも6月5日に開催された 第32回過労死等防止対策推進協議会資料 からのものです。 まず、注目しなければならないのは、精神障害に係る労災請求件数の増加です。…
-

-
2026.06.19
- 労働法改正
- 実務シリーズ
成年後見制度が変わります ‐ 民法改正法案が成立
高齢化が進む日本では、認知症などで判断能力が十分ではなくなった人の暮らしや財産管理を支援する「成年後見制度」は益々その重要性が高まるものと思われますが、現在の成年後見制度についてい…
Pick Up News
-

-
2026.07.17
- 労働法改正
- 実務シリーズ
同一労働・同一賃金関連 パートタイム・有期雇用労働者に関するルールの変更が2026年10月1日から施行されます。
-

-
2026.06.08
- 労働法改正
- 実務シリーズ
ハラスメント、今注意すべき事項 その4 – 厚生労働省発表カスハラ等のQ&Aからの抜粋
-

-
2026.06.03
- 労働法改正
- 労働行政の動向
- 実務シリーズ
10月から社宅の現物給与額の取扱が変更 – 来年1月の月変による社会保険料負担増の可能性も?
-

-
2026.06.01
- 労働法改正
- 実務シリーズ
10月1日からのカスハラ+求職者等へのセクハラ関連 その3 – 求職者等セクハラのQ&Aの主要ポイントを纏めました
-

-
2026.05.29
- 労働法改正
- 実務シリーズ
10月1日からのカスハラ+求職者等へのセクハラ関連 その2 – カスハラのQ&Aの主要ポイントを纏めました。