24年賃上げの動向 – 3月13日春闘集中回答を踏まえて

24年賃上げの動向 – 3月13日春闘集中回答を踏まえて

3月13日は2024年春闘の集中回答日。

当日の夕刊、TVニュース、更には翌日にその詳細が大きく報道されていますので、読者諸氏はすでに、色々な業種の大手各社が軒並み組合要求に対する満額回答が相次ぐ状況はご存じの事と思います。
昨年の賃上げの状況を思い起こすと、22年秋から冬の時点で専門家が予想した賃金上昇率は23年に入り上方修正され、結局は3.99%(経団連)、3.60%(厚労省)、と何れも30年振りともいえる高いアップ率となりました。

今年も、第一生命経済研究所は、昨年賃上げ実績3.60%を基に、2024年の賃上げを昨年11月では3.70%と予想、今年1月に3.95%と上方修正しましたが、これを上回る賃上げとなる可能性が高いようにも思えます。
報道では、これに続く中小企業の賃上げ動向に注視しています。中小企業の賃上げは毎年大手企業の動向を踏まえて決定されるため、この時点でははっきりとしたことは言えません。

PMPは視点を変えて、連合傘下の有期・短時間労働者の動向に焦点を当ててみました。
下表は連合傘下で比較的組合員数の多い労働組合の賃上げ要求とその回答のうち、3月13日の一斉回答日の部分のみを抽出したものです。5つの単組のうち4つが満額回答。賃上げ率は6%、7%、9%となっています。有期・短時間労働者の労働市場は、正社員以上に人出不足が深刻化しているため、このアップ率もその影響がある事を勘案する必要があります。

また4月からの新年度は建設業・運輸業を中心に、これまでの時間外労働の猶予措置が期限を迎え、上限規制が適用されることになり、これらの業界では人出不足に加えて、人件費増の影響も被る事態となるはずです。
一方で早くも日銀は、これまでの異常なマイナス金利の見直しに着手する動きも明らかとなり、企業の経営環境は一層の不透明さの中で、昨年以上の賃上げが必要となるように思えます。

企業人事は、一層の生産性の向上を多様な働き方も前提とした上で、従来の発想にとらわれず、新しい考え方も貪欲に取り入れて様々な工夫を試みることが求められると思います。

以    上