PMP Premium News
2025.12.12
- 労働法改正
- 実務シリーズ
年末調整作業を直撃! – 国税庁発 “通勤手当の非課税限度額の改正”

11月19日に、突然、国税庁から所得税法施行令の一部を改正する政令が公布。
内容は、通勤のため自動車・自転車を使用している給与所得者に支給する通勤手当の非課税限度額を4月に遡り下記の通り引き上げるものでした。 
改正は、令和7年11月20日の施行ですが、同年4月1日以後に支払われるべき通勤手当(同日前に支払われるべき通勤手当の差額として追加支給するものを除く)について適用されるというもの。
年末調整作業の真っ最中に、源泉徴収票の再発行作業が加わるというとんでもない事態を招いています。仄聞するところでは、確か4月の石破内閣当時にほぼ決定されていたような内容ではないかと? 公務員の賃金見直し時期の4月に拘ったとか、年末調整の還付額を高額に見せたいとの思惑等々、巷間喧しい様相となっています。
給与計算実務では下記の処理が必要。
在職者の場合
・4月から11月までに支払われた車通勤手当の非課税金額を改正後の非課税金額にて再計算、再計算後と実績の非課税通勤費差額を年末調整時に非課税金額に加算、あるいは12月給与計算時に非課税金額に上記非課額を加算する。
4月から11月の退職者の場合
・4月から11月の間で非課税通勤手当の再計算を行い、退職者に既に源泉徴収票を発行している場合は、再交付する!!
4月から11月までの入社者(甲欄)の場合
・4月から11月の入社者、前職で車通勤のため非課税限度額に変更が生じる場合には、前勤務先より源泉徴収票が再交付されるはず。
12月の年末調整に間に合えば、年末調整で再交付の金額にて計算、間に合わなければ、1月に再年末調整。
前職の源泉徴収票の再発行が確定している場合は、12月の年末調整は行わず、1月で年末調整を行うか、或いは、年末調整は行わず、前職+現職の源泉徴収票の金額で確定申告(ご面倒ですが・・・)。
因みに、PMPを卒業して独立開業している社労士達は未だに給与計算のアウトソース業務を受託していますが、今回の国税庁の件で、そのほとんどは “もう死にそう” な状態とのこと!!??
与野党伯仲の政局では、自民党が強かった時代とは異なり、色々な法改正を実施する場合、それが今までの実務にどんな変更を必要とし、それぞれの現場ではその変更のためにどの程度の手間がかかるかまでは考えられないのでしょうか?
今回の人事や社労士の “手間” も “コスト” のはずで、コストを低く抑えるという発想も大切なはずです。
そういえば、お米券も、今までとは異なり、現在の物価高対応であることを考えれば26年9月までの使用期限を求めたいとしており、仮にそうなれば従来のお米券は使えず、各自治体は改めて新しいお米券発行のため仕様変更の手間がかかるとか。
以 上
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