PMP Premium News
2026.02.26
- 労働法改正
- 実務シリーズ
4月(給与からの控除は5月)からの、子ども・子育て支援金

少子化対策の抜本的強化として、子育て世帯を支える新しい分かち合い・連帯の仕組みとして、 少子化対策に受益を有する全世代・全経済主体に、医療保険の保険料とあわせて、令和8年度から拠出が始まる新制度となります。
具体的には、医療保険者が、医療保険制度上の給付に 係る保険料や介護保険料とあわせて子ども・子育て支援金を徴収することになります。
この制度により、現行の児童手当給付平均額206万円に、下図の通り、高校生までの子供一人当たり146万円の給付改善が見込まれる(合計で352万円)とのことです。
4月(給与からの控除は5月)から、この制度はスタートします。新制度の支援金率(料率)は0.23%(2026年度)で、これは標準報酬月額 × 0.23%で計算されます。労使折半のため従業員負担分はその半分(0.115%)が給与から控除されることになります。被用者保険の年収別の支援金額については、正確に試算することは難しいものの、行政が、令和3年度実績の総報酬で機械的に一人当たり支援金額(50円丸め、月額、令和10年度)を計算する と、年収200万円の場合350円、同400万円の場合650円、同600万円の場合1,000円、同800万円の場合1,350円、同1,000万円の場合1,650円(総報酬割であることから協会けんぽ・健保組合・共済組合で共通)となるとのことです。
行政が今後3年間の賃上げ等も勘案してラフに全体像を試算したのが下図です。

これも行政の試算では被用者保険から68%、国民健保から23%、後期高齢者から8.3%の負担割合となっています。

担当行政によれば、子ども・子育て支援金制度は、社会連帯の理念を基盤に、子どもや子育て世帯を、全世代・全経済主体が支える新しい分かち合い・連帯の仕組みという説明になりますが、そもそも今回の実施母体となる健康保険の根幹である、保険料を支払う者がその給付を受けるという考え方にはそぐわないものともいえると思います。日本は国民皆保険の原則ですが、健康保険で考えれば、国民誰でも病気になる可能性があるから、その時に備えて=まさに “保険” です、健康保険に加入して健康保険料を支払っています。
子ども・子育て支援金は、この健康保険料に上乗せして、健康保険から徴収されるます。“政府は、取りやすいところから取るのですね” という声は止みそうもありません。
独身者やこどもを持たない夫婦からすれば、子育て支援金という “保険料” の支払いを義務化され、その給付たる “子育て” の機会はないということになります。
これを “分かち合い・連帯” という表現で、十分な説明として割り切ることに抵抗をおぼえる方々も少なくないと思います。
以 上
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