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2022.06.28
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産後パパ育休規定(1/2) – 10月からの改正育児休業法対応 その1

昨年改正された育児休業法の第2弾が10月より施行されます。大きな変更点は出生時育児休業(ここでは“産後パパ育休”という表現にします)という新しい育児休業制度のスタートです。各社とも、現在の育児休業規程を改定し、この産後パパ育休の仕組みを規程に盛り込むことが必要となります。
今回は、産後パパ育休の制度を育児休業規程に盛り込む際の注意点について解説する事にします。
なお、PMPでは、これら改正育児休業法に対応した改定育児介護休業規程PMP標準形(労使協定付)も完成しました。ご興味ある方は、PMPまでご照会ください。
以下が、10月からの改正法の主要ポイントです。今回から2回に分けて産後パパ育休を取り上げます。

1.産後パパ育休は、従来の育児休業とは異なる制度として捉えた規定の構成とする事
昨年の改正法成立以降、PMP内で議論を繰り返していますが、まず最初に認識すべきは、産後パパ育休は従来の育児休業とは異なる仕組みであると整理すべきであるという点です。
ただし面倒なのは、従来の育児休業も、産後パパ育休も、子の出生後から取得できるという点では一緒だというところです。子の出生後に、例えば男性社員は、従来の育児休業を取得するか、従来とは異なる新しい産後パパ育休を取得するかを選択できることになります。
PMPの標準形は厚生労働省の規程例をたたき台としています。標準形の構成は従来の育児休業制度を規程の第2条から第5条までに記載し、産後パパ育休について新たに第6条から第9条まで追加するという体裁としました。従来の育児休業制度ならびに新しい産後パパ育休ともに、同じ構成に整え ①対象者 ②手続き ③撤回等 ④期間 という順番で2つの育児休業制度の条建てを整理しました。
2.労使協定により対象から外す事の出来る労働者の取扱いでは、産後パパ育休は“8週間”である点に留意する事
ご存知のように、労使協定を締結する事で、企業は育児休業の申し出を拒むことができます。
PMP標準形では以下のような記載としています。
第X条
次の社員から1歳(法定要件に該当する場合は1歳6か月又は2歳)に満たない子を養育するための育児休業の申出があったときは、その申出を拒むことができるものとする。
一 入社1年未満の社員
二 申出の日から1年(法第5条第3項及び第4項の申出にあっては6か月)以内に雇用関係が終了することが明らかな社員
三 1週間の所定労働日数が2日以下の社員
しかしながら、産後パパ育休については、労使協定により申出を拒むことができる労働者は以下のようになります。二の“8週間”にご注意ください。
一 入社1年未満の社員
二 申出の日から8週間以内に雇用関係が終了することが明らかな社員
三 1週間の所定労働日数が2日以下の社員
産後パパ育休用のこの申出を拒む事の出来る社員に関する労使協定を設けない場合は、雇用関係が8週間以内に終了する見込みの社員であっても、産後パパ育休の申出を拒むことができなくなります。ご注意ください。
根拠法を紐解けば、申出の日から1年以内に雇用関係が終了する場合については、第6条第1項、則第8条、申出の日から6か月以内の場合は、法第6条第1 項、則第8条であるのに対して、産後パパ育休の8週間以内は法第9条の3第2項、則第 21 条の3と、まったく異なる法に基づくものとなります。
今回は、以上とします。次回は産後パパ育休の2つの労使協定について解説します。
以 上
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