日本の男女賃金の差異は75.7%!? – 厚生労働省 令和4年賃金構造基本統計調査から

日本の男女賃金の差異は75.7%!? – 厚生労働省 令和4年賃金構造基本統計調査から

すでに PMP News でもお伝えしている通り、女性活躍推進法の改正により、従業員数300人を超える規模の企業には、「男女賃金の差異」の情報を昨年(2022年)7月8日以降に最初に終了する事業年度の次の事業年度の開始後おおむね3か月以内に公表することが義務付けられました。

厚生労働省による解説資料 「女性活躍推進法に基づく男女の賃金の差異の情報公表について」 によれば、公表しなければならない男女の賃金差は具体的には下図の通りとなります。
注:下図は事業年度が4月から翌年3月の例となります。

法改正後初めての男女の賃金差異の公表を迎えて、各社とも自社の結果が日本全体でどの程度のところに位置づけられるのか、手探りの状態ではないかと思われます。
3月17日に厚生労働省から「令和4年賃金構造基本統計調査」の結果が公表されましたので、このデータに基づいて男女の賃金の差異を試算してみました。
結果は以下の通りです。

なお、この正社員の男女の賃金の差異 75.7%という数値は、厚生労働省も「令和4年賃金構造基本統計調査」に関する報道用資料で特にコメントして触れています。厚生労働省の担当官も改正女性活躍推進法による男女の賃金の差異の公表義務のスタートを意識して、そのようなコメントを付け加えたのかもしれません。

掲記試算根拠となるデータは以下の通りです。
なお賃金額は正社員、パートタイマーとも所定内給与額です。

もっとも、本統計の賃金の算定と、女性活躍推進法が求める男女の賃金の算定方法については厳密には一致しない部分もあるように思われますので、本統計から試算される男女の賃金差異はあくまでも参考程度の情報とお考えください。
とはいえ、今回初めての男女の賃金差異の公表に際して、各社とも自社の試算結果が“世間相場”に比べるとどの程度の妥当性があるのか、戸惑われている声がよく聞かれます。その意味では75.7%という試算結果は少しはお役に立つようにも思います。

ご参考までに。

以  上