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2023.06.09
- 労働行政の動向
- 実務シリーズ
女性活躍・男女共同参画会議の骨太の方針が発表されました

政府は6月5日に男女共同参画会議を開き、女性活躍・男女共同参画の重点方針 2023=いわゆる“女性版骨太の方針 2023”を発表しました。
“女性版骨太の方針 2023”の概要は、以下の通りです。
詳細は、こちら をご参照ください。
概要に続き、それぞれの項目について文章ばかりのPPT4ページですが、そこに詳しく(冗長過ぎるほど)説明されています。
1.女性活躍と経済成長の好循環の実現に向けた取り組みの推進
① プライム市場上場企業は、2025年をめどに女性役員を1名、2030年までに女性役員比率を30%以上を目指す。そのための行動計画を策定する。
令和5年(今年度)中に、令和7年までの女性役員の割合の成果目標を策定
② 政府と民間が集中支援する J-Startup プログラムにおける女性起業家の割合を20%を目指す。
2.女性の所得向上・経済的自立に向けた取り組み強化
① 平時からの他容易で柔軟な働き方の推進や育児期の休暇取得や柔軟な働き方の推進
・長時間労働慣行の是正、投資家の評価を利用した両立支援の取組の加速、「多様な正社員」制度の普及促進
・勤務間インターバル制度の導入促進
・「男性育休は当たり前」になる社会の実現に向けて、制度面と給付面の両面からの対応を抜本的に強化。
・女性の視点を踏まえたキャリア意識をめぐる課題の解消
短時間労働者への被保険者の適用拡大
最低賃金引上げ
106万円の壁を超えた手取りの逆転現象の回避 – 本年中に実行
男女間賃金格差の開示は101人以上に拡大の検討
② 女性デジタル人材の育成などリスキリングの推進
・ リスキリングのための環境を整備として、デジタルスキル標準やITパスポート試験の活用促進、女性デジタル人材育成プランの実行等に取り組むなど
③ 地域のニーズに応じた取組の推進-主管の内閣府への移管等、令和6年通常国会への提出を目指す
・ 地域のニーズに応じた女性活躍を支える各地の男女共同参画センターの機能強化を図り、独立行政法人国立女性教育会館(NWEC)による各センターへのバックアップの強化等を図る
これらの取り組みにより、L字カーブ(以下)が生じる背景にある構造的な課題の解決を目指すとしています。

*構造的な課題、
具体的には
・長時間労働を中心とした労働慣行
・女性の家事・育児等の無償労働時間の偏り
・固定的な性別役割分担意識
とのこと。
骨太方針の最後は、女性が尊厳と誇りを持って生きられる社会の実現として、配偶者暴力防止法改正、性犯罪・性暴力対策強化等の諸施策を講じ、ハラスメント対策、政策決定プロセスの女性参画、ジェンダーの視点の反映、平和・安全保障の分野における女性の参画に取り組むとしています。
以 上
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