PMP Premium News
2015.11.12
- 労働行政の動向
- 実務シリーズ
マイナンバーの実務上の留意点 その4
– 労災保険の取り扱い –

来年1月から実施予定のマイナンバー関連事務には労災保険関連も含まれていますが、中々具体的情報が発信されていませんでした。厚労省では先月20日付で改定した「労災保険給付業務における社会保障・税番号制度への対応に係るQ&A」でまだ完全ではないものの全体像が見えてきたと思われますのでお知らせいたします。(もっとも厚労省HPでは今後の変更の可能性を否定していない点にご注意願います)
結論としては、会社として、労災保険関連でマイナンバーを取得した上で手続きを行うものはありません。
先日PMPが発表したマイナンバー取扱規程の標準形では、法令に則して、マイナンバーの利用目的に「労働者災害補償保険法に基づく請求に関する事務」を加えています。(PMP調べでは、他の弁護士やコンサルタントによる利用目的の記載例も労災保険についてはおおむね同じような取り扱いです)。
法に従う内容のため規程としては別に問題ははありませんが、少なくとも来年1月から当面の間は会社は労災保険に関してはマイナンバー関係事務からは解放されますので、規程内容はいささかミスリーディングではあると思います。申し訳ありません。
さて、ここでご注意いただきたいのは、労災法では、請求人(労災の被保険者等個人)が自ら手続きを行うことが困難である場合には事業主はその手続きを行うことができるように助力しなければならないと定められていますが、マイナンバー法によれば、個人番号を利用する労災保険手続では事業主は番号法上の個人番号関係事務実施者とはならないため、従業員などから個人番号を収集してはならないという点です。
なお、「収集」には閲覧という概念は含まれていないとされていますので、会社が個人番号の記載された関係書類を閲覧=見ることは問題ありません。しかしながら、会社がこれら書類を会社の控として保管する場合は、管理上マイナンバーを復元できない程度にマスキングまたは削除しなければならないとされています。 全くもって面倒な話ですが、担当者にはこの点、念を押しておく必要があります。
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