来年4月から施行の改正育児休業法の概要

来年4月から施行の改正育児休業法の概要

月3日、衆議院で改正育児・介護休業法が可決成立しました。
施行は来年4月からですので、育児・介護休業規定の改定は遅くとも来年4月までに済ませましょう。
注:規定改正案はいつもの法改正に伴う手続きと同様、適当な時期に運用の注意点を添えてお客様宛には個別にお送り申し上げます。

改正法の概要をお知らせいたします。

衆議院厚生労働委員会での付帯決議も踏まえて、主な留意点を取り纏めてみました。

1.改正法の中心は、男性の育児休業取得促進となります。
改正法には出生時育児休業という新しい考え方が出現しました(改正法第9条の2)。
具体的には、新たに、子の出生後8週間以内に4週間までの育児休業の取得が可能となります。会社はその申請を拒むことはできません。

もともと令和7年までに男性の育児休業取得率を30%とする政府目標があり(ちなみに2019年度は7.48%)、本改正は目標達成に向けての環境整備と言えます。従って、男性の育児休業取得が高い水準になり、この仕組みがなくてもその水準を保つことができるようになった場合には見直すことが、衆院厚生労働委員会では付帯決議されています。
私論ですが、企業には、男性の育児休業取得を促進させるために、法改正を待たずに自社の育児休業法の改正を先行の上、早期実施するという選択肢もあるように思います。

PMPは人事がそのような検討をする事は大歓迎であり喜んでお手伝いをします。この場合、先駆けて実施した自社独自の規定改定と実際の改正法の運用が異なる場合は、施行後には法改正の内容にあわせることも予め労使間で合意しておく必要があります。
これまでも、法に先行する企業独自の施策が、後からの法改正とは細部が異なり、法改正にあわせようとしても、不利益変更議論で人事が身動きが取れなくなっているという“パイオニアの悲劇”とでもいうような場面を多く目撃しています。念のため。

2.育児休業の分割取得を1回から2回まで、休業の申出期限は1か月前から2週間前に短縮されています。

3.労使協定を条件に、労働者が合意すれば休業中の就業も可能。予め労働者が就労可能日を指定する。会社はその範囲内で具体的に日時を指定し、個別に労働者の合意を得た上で就労させる事が可能となります。

4.詳細はこれからですが、掲記3、休業中の就労可能措置に伴い育児休業中の社会保険料免除要件が見直されます。育児休業中に就業した場合には、休業中の就業日数によっては社会保険料の免除が認められなくなる事が有ります。

5.なお、1,000人を超える企業に育児休業の取得の状況について公表義務が課されるようになりました。4月から始まった中途採用比率の公表義務は300人超と、人数の基準が異なります。注意しましょう。

本記事に関する詳細情報は以下のURLとなります。
第204回国会(令和3年常会)提出法律案   
https://www.mhlw.go.jp/stf/topics/bukyoku/soumu/houritu/204.html

以    上