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2026.04.04
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組合 vs 会社 – ハラスメントの訴え、2021年6月から26年3月までの4年7か月の戦いに結論

珍しく、中央労働委員会(中労委)のプレスリリースを入手しました。
MUMS証券会社の労働組合からの不当労働行為の訴えが、東京都労働委員会(都労委)を経て中労委に持ち込まれ、中労委が命令書を交付しました。
結論は「会社側が労働組合から団体交渉申入れに応じなかった対応はやむを得ないものといえることから、正当な理由のない団体交渉拒否に当たるということはできない」というものです。
それまで会社は4回にわたる組合との団体交渉で相応の対応をしており、第4回団体交渉ではこれ以上団体交渉を重ねても進展する見込みがない状況になっていたといえるとし、その後の団体交渉申入れにおいて新たな要求事項は認められないことも勘案すれば、これ以上の団体交渉申入れに応じなかった会社の対応はやむを得ないというものです。
本事案は労働組合が、組合員A(以下「A」)の解雇の撤回及びAが会社に申告したハラスメントに関する調査結果の開示等を求めて、会社との間で4回にわたって団体交渉を行ったものの、まだ積み残し課題があるとして、本件ハラスメントの申告に対する調査内容及び調査結果が記載された報告書等の提示を要求事項とする団体交渉申入れに会社が応じなかったことを不当労働行為として、まずは都労委に21年6月に訴え、都労委がこれを不当労働行為とは認めなかったことを不服として同年8月に中労委に再審査を申し立てものです。
中労委では、Aに対するハラスメントがあったことを前提に会社の対応が間違っていたと主張する組合と、Aに対するハラスメントはなかったことを前提に会社の対応は適切であったと主張する会社との間で、これ以上団体交渉を重ねても進展する見込みがない状況に至っていた、としました。
本稿を纏めながら、PMPでも昨年、顧問先から、ハラスメントを訴え、それが原因でメンタル系疾患になったと主張する社員と、当事者に加えて、ハラスメントがあったと主張する複数の場面に遭遇した他の社員らからのヒアリング調査も重ねた上で、ハラスメントはなかったと結論付けた会社側との間で、何度も話し合いが持たれたインシデントを想起しています。本件、社員からの求めに応じて何度も話し合いを重ねましたが、社員が提起する争点が “ハラスメントの被害に対する会社側の適切な対応の要求” であるため、ハナから噛み合うモノではありませんでした。
会社側は社員から要求がある度に丁寧に話し合いに応じていましたが、“調査結果からハラスメントはない” という会社結論が覆るはずはなく、一方はハラスメントを受けたことを前提とする社員からの要望ですので、要求内容が変わろうとも、歩み寄る余地などは最初からあり得ないものでした。
会社側の粘り強い説得の姿勢には敬意を表しましたが、一方で、社員からの話し合いの要請の都度、忙しい中その準備の追われる人事スタッフのご苦労には頭が下がりました。また社員はハラスメント被害を原因とするメンタル系疾患の発症と主張して休職に入っており、社員からの要求による面談当日に本人からの “体調不良” の一言で順延されることも複数回あったようです。
同様の思いを抱えたことのある人事諸氏も少なくないと思います。
今回ご紹介の案件は組合がらみだったため労働委員会でしたが、労働組合のない会社の個別案件の場合、都道府県労働局や、都道府県行政内の労働相談コーナーに会社側から相談を持ち掛け、行政という客観性ある第三者を介入させることも、ひとつの便法として検討しても良いかもしれません。
以 上
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